支え合いが自然に続き関係性が回る住まい
| 竣工 | 2024年9月 |
|---|---|
| 構造 | 木造二階建 |
| 家族構成 | ご夫妻、お子様1人、ご両親 |
実家を活かして、ちょうどいい二世帯へ
岡山市内で暮らしていたI様ご夫妻は、地元へのUターンを機に、ご実家を建て替えるのではなく、活かして整える道を選びました。
外で暮らす時間が長くなるほど、静かな場所で暮らしたい気持ちがはっきりしていったといいます。便利さよりも、落ち着いて過ごせる環境を選びたい。そんな実感が、Uターンの決断につながりました。
ご実家は築年数が経っており、当初は建て替えも選択肢にありました。それでも、生まれ育った家の形を残したいという想いが最後まで強く、実家を活かす方向へ。ご両親は最初こそ驚いたものの、息子さんの気持ちを受け止めてくれたそうです。奥さまもご両親との関係性が良く、同居への抵抗は大きくありませんでした。
建匠を選んだ理由は、相談のしやすさと信頼感でした。要望をそのまま形にするのではなく、現実的な選択肢も含めて一緒に整理し、納得できる方向へ導いてくれる姿勢があったからこそ、安心して進められたといいます。
分けるところは分ける、二世帯の距離感を設計
この住まいづくりで大切にしたのは、二世帯の距離感です。
近すぎると気を遣い、遠すぎると支え合いが難しい。だからこそ、分けるところは分ける。ただ全部は分けない。その考え方で、ちょうどいい線引きをつくりました。
具体的には、生活動線とキッチンを分けて、日常の気疲れを減らしています。一方で浴室は共有にして暮らしやすさは残し、完全分離ではなく、無理のない形に整えました。生活の中心が重なる場面を減らすことで、些細な遠慮や小さな衝突が生まれにくくなります。二世帯で長く暮らすための工夫です。
また、最初から分け方を明確にしていたことも大きかったといいます。どこまで共有し、どこから別々にするのかが見えていると、話し合いが進めやすく、結果として、お互いの気持ちをすり合わせながら、無理のない形にまとまっていきました。
住み始めてからも、二世帯の暮らしは想像以上にスムーズだったそうです。生活リズムが違っても気疲れが生まれにくく、ほどよい距離感が毎日の安心につながっています。必要なときに助け合えて、それぞれの時間も守れるというバランスが、二世帯の暮らしを心地よいものにしています。
散らからない仕組みと、深呼吸できる余白
ご夫妻が大切にしたのは、日々の暮らしが無理なく回ることでした。
特に、生活感が出やすい場所ほど整うように、収納と動線を丁寧に計画しています。片付けが追いつかない、物が溜まりやすい。そんな小さなストレスは、積み重なるほど暮らしの満足度に影響します。
だからこそ、見える場所だけでなく、しまう場所と動く流れを先に整えることを重視したそうです。
リビングに生活用品が出っぱなしにならないよう、パントリーやバックヤードを含めて、物の逃げ場をつくることも工夫のひとつです。家事の途中でも一旦片付けられる場所があると、気持ちに余裕が生まれます。家族が増えたり生活リズムが変わったりしても散らかりにくい、暮らしの土台を意識したこだわりでした。
間取りの広さも大切にし、開放的で明るい空間に整えました。窮屈さがないことで家族が自然と集まり、会話も増えていきます。特にリビングダイニングは電気を消しても明るく、風もよく通るため、いちばん長く過ごす場所になったそうです。
変えすぎないことの、安心と心地よさ
親世帯が大切にしたのは、実家の良さを残しながら、無理のない暮らしへ整えることでした。
便利さだけを新しくするのではなく、長年の暮らしが染み込んだ家の空気感はできるだけ守りたい。いつもの景色の延長線上で、新しい暮らしを始める。その考え方が、住まいの方向性になっています。
長く住んできた家には、使い慣れた場所や、体が覚えている動きがあります。だからこそ、すべてを入れ替えるより、残すところは残しながら整えるほうが、暮らしに自然と馴染んでいきます。
そしてもうひとつのこだわりが、農業用倉庫を残すことでした。
倉庫は、暮らしの一部であり、これまでの営みを支えてきた場所でもあります。だからこそ、家だけを整えるのではなく、仕事や日常の流れまで含めて無理なく続けられる形を大切にしました。背景ごと活かせたことが、実家を活かす住まいづくりの価値だったといいます。
建匠との家づくりで感じたこと
建匠を選んだ決め手は、相談のしやすさと、社長の人柄でした。これまでも屋根の修理やメンテナンスをお願いしてきた経緯があり、家のことを考えながら対応してくれる安心感があったといいます。さらに「何でも聞けそう」「対応が早い」と感じられたことも後押ししました。
ご主人は、家づくりでいちばん大事なのは信頼だと話します。だからこそ、きちんとアドバイスしてくれて、相談しやすい相手を選んだ答えが建匠だったそうです。また、自然素材を取り入れながら進めてくれる点も印象的だったといいます。
二世帯での計画についても、最初から世帯ごとの考え方を整理していたため、親世代が関わることで進めにくさを感じる場面はほとんどありませんでした。完成後には、周りから「木の匂いがいいね」と声をかけられることも増え、「次に何かあっても、また建匠にお願いしたい」と自然に思えるようになったそうです。安心が少しずつ積み重なっていった家づくりだったことが、ご家族の言葉の端々から伝わってきました。
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※このインタビューは、お施主様の許可を得て写真掲載を行っております。